今年になって、やっとクラウドという言葉が、普通に理解されるようになってきた…かに思えたのですが、どうやら、そうではないようです。
多くの人は (IT分野のプロを含めて)、勘違いをしているようです。

結論から言うと、どのクラウド基盤を使うのかということによって、得られるベネフィットは全く異なります。
(もちろん、用途の違う複数のクラウド基盤を複合的に使うというのが、リアリティのある選択でしょう)

したがって、よく事例に上がるクラウド基盤を実際にひととおり経験しておく…ということが肝要なのです。

それでは、クラウドのメリットとして上げらることの多い『ハードウェアコストに関して考える必要がなくなる』という点を例にとりましょう。

譬えば、従来は、新規プロジェクトの黎明期には、実運用時にどれだけのスペックのハードウェアとインフラを用意する必要があるのかの見積が必要です。

・ちょうど、新しい飲食店を経営するのに、

・何坪のお店を借りる必要があるのか。
・どのくらいのガスコンロをいくつ買ってこなければならないのか。
・客のテーブルやイスはどれをいくつ用意しておけばいいのか。

といったことすべてを、お店を借りる初期段階で、見積もらなければなにも始まらないのと似ています。
そして、その見積の実際との誤差が、大きな経費のムダを呼んでしまうことも自明かつ一般的です。

クラウドを使った 一定の条件付の方法をとれば、これらの コンピュータハードウェア問題から一切開放されると言って構わないでしょう。

しかし、これらが、一切オートマティックに行われる種類のクラウド基盤は限られています。
また、ソフトウェア・設計面でも、制約条件があります。
そしてそれらの制約は、プロジェクトの人材確保の時点で検討されなければならない類のものです。

では、それ以外のクラウドではどうでしょう?
結論を言うと、なんらかの操作を必要とする場合が多いです。
つまり、すべてのクラウド基盤がオートマティックなスケーリングを行えると考えていたとすれば、ガッカリすることになります。

さて、もっとも重要なクラウドの利点は、なんなのかと言えば…
極端に大規模なデータをハンドリングしなければならなくなっても、半ばオートマティックに、パフォーマンスを維持することが可能だということです。
繰り返しになりますが、そのためには、一定の条件が科せられます。

言葉を換えれば、そこまでのニーズがない場合には、違ったクラウドの利用の仕方があるということです。

では、今 目前にある新プロジェクトに適した クラウドの利用方法には、どういったものがあり、どのクラウド基盤とどのクラウド基盤をどうマッシュアップして、どう繋いでいくことが、もっとも賢策であるのか…

それを的確に理解するは、いろいろなクラウド基盤の利点や欠点を、実際に把握しておくしかありません。
そして、そのためには、実際に事前に使ってみていなければ、なんとも理解しがたいものなのです。

欧米では、このあたりについてのコンサルティングを行うことを専門とする会社も散見されますし、日本でもいくつか存在します。

しかし、僕の私見では、インハウスの開発者を含めた技術者が、一通りのハンズオンでの訓練とレクチャーを施されれば、理解できる類のものだと感じます。
コンサルティング専門会社に丸投げするデメリット … 費用の極端な増大 (これでは本末転倒です) と、現場との齟齬 を考えれば、
「はい、新規プロジェクトの立ち上げですよ!」となる前に、日頃から、実際に経験しておくことに優る方法はありません。

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